先週、風邪で熱が出てダウンしていた時
思い出していた事がある。

私は小さい頃から胃が弱くて
今回もそうだったけど、
熱出すと、胃もやられてしまって
食べられなくなる事が多かった。

小学校の時、熱出して学校を休んだある時のこと。
食欲が全くなく、というよりも熱のせいか
気持ち悪くて食事を全く受け付けない。

母親がおかゆに卵を混ぜたご飯を持ってきた。
私は「食べたくない」と言ったけど
母親は「食べなきゃ体力つかないから治らない!」
と一喝した。
風邪をひいてるときも容赦はない。

私は必死で卵かけ粥を口に運んだ。
しかし、「うぅっ~!」
胃が受け付けないから、リバースしてしまった。
私の両手のひらは、そのままの卵かけ粥だらけになった。

母親は大きな声で
「何やっているの~!」
「何で吐くの~!」
と、怒鳴りながらタオルを取りに行った。

私はその時感じた悲しい気持ちを
今もはっきりと覚えてる。
涙も出ないくらい、どうしたらいいのか
「理不尽」って言葉のすべてがここにある。
ただ、それだけだった。

どうすりゃ良いのさ、この気持ち・・・
未だに解消されず残ってる。


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母親の頭の中で、
早く治ってほしいという気持ちが先走って
とにかく食べさせなくちゃ、
って思ったんだろうな。

だから、食べれない事が
許せなかったんだろうな。

彼女の頭の中には
「食べさせて体力を回復させて早く治す」
ってシナリオがあったに違いない。

風邪を引いてる本人の気持ちよりも
自分のシナリオ優先だったんだろうな。


そして、自分の中の
シナリオの通りに事が進まないとなると、
パニックになるんだ。

子供の頃の私は、普段から
彼女の頭の中のシナリオを
あらかじめ予想しながら、
自分がどう振る舞うべきか、
そんな風にしてた気がする。

シナリオの予想を間違えると
母親は、いつもとんでもなく
ヒステリックになる。